移動平均線
(Moving Average)は、ローソク足に絡むように描かれており、トレンド分析の代表格です。

移動平均線(Moving Average)は、ローソク足に絡むように描かれており、一定期間の価格の終値の平均値を繋ぎ合わせた折れ線グラフで、トレンド分析の代表格です。
ある一定期間の価格から平均値を計算し、折れ線グラフで表したものです。その日を含めた過去何日間(または何週間)かの価格を毎日計算するため、平均値が移動していくことから、移動平均と呼ばれます。
ここでは、よく使われる移動平均線は単純移動平均線(SMA)と呼ばれる移動平均線を中心に解説します。
基本的な移動平均線の日数
- 日足:短期線(5日、25日)、中期線(75日、100日)、長期線(200日)
- 週足:9週、13週、26週、52週
- 月足:6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月、60ヶ月
基本的なタイプ
- 移動平均線が上向きなら上昇トレンド、横ばいなら方向感のないもみあい局面、下向きなら下降レンドと判断します。
- 価格が移動平均線の上側にあれば強い相場、下側にあれば弱い相場と判断します。
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短期・長期の特徴
- 短期線は長期線に比べ、市場の動きを鋭敏にとらえることができる半面、「ダマシ」といわれる誤った売買シグナルが多数発生する傾向があります。
- 一方、長期線は短期線に比べ、市場の動きに反応が鈍く遅効性が強い半面、トレンドの信頼性は高い傾向にあります。
この特徴を考慮したうえで、短期~長期の異なる時間軸の移動平均線を併用することがポイントです。
ゴールデンクロスとデッドクロス

ゴールデンクロス
短期移動平均線が長期移動平均線を下から上へ突き抜けること。直近の価格傾向が上向きに転じたとみられるため買いサインとされます。

デッドクロス
ゴールデンクロスとは逆に、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下へ突き抜けること。直近の価格傾向が下向きに転じたとみられるため、売りサインとされる。
日経225のゴールデンクロス・デッドクロス

- 黄色:75日移動平均線
- 青色:25日移動平均線
- 赤色:5日移動平均線
2022年7月29日現在、上から、5日、25日、75日とボラティリティ(上下動)が高く、移動平均線が収束しています。
この収束しているタイミングでは、ゴールデンクロス、デッドクロスと宣言するほどの明確さはありませんが、下落トレンドの中で何回か、ゴールデンクロスとデッドクロスを繰り返しています。
明確なものでない場合は、”騙し”と呼ばれることもあります。
FRB利上げ0.75%、4-6月GDP0.9%減の発表があり、ほぼ織り込み済みだったこともあり、底堅い動きのなか、移動平均線がそれぞれ上向きに、ゴールデンクロスが現れています。各移動平均線が横向きから上向きに変わりつつあります。今後の株高に期待したいところです。
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グランビルの法則 8つの売買ポイント

買いシグナル
買① | 移動平均線がある程度の期間下降した後で横ばい状態になるか、或いは少し上昇基調に転じた時に、株価がその移動平均線を下から上に突き抜けたとき。 |
買② | 移動平均線が上昇トレンド中に、株価が移動平均線を下抜けたとき。 |
買③ | 株価が移動平均線よりも大きくプラスに乖離した後、株価が下落したが移動平均線まで落ちずに再度上昇したとき。 |
買④ | 株価が下降基調の移動平均線の下にあって、移動平均線より大きく乖離したとき。(自立反発が期待できる) |
売りシグナル
売⑤ | 移動平均線がある程度の期間上昇した後で横ばい状態になるか、或いは少し下降基調に転じた時に、株価がその移動平均線を上から下に突き抜けたとき。 |
売⑥ | 下降トレンド中の移動平均線を株価が上抜けたとき |
売⑦ | 株価が移動平均線よりも大きくマイナスに乖離した後、株価は上昇したが移動平均線まで届かずに再度下落したとき。 |
売⑧ | 株価が上昇基調の移動平均線の上にあって、移動平均線より大きく乖離したとき。(自立反落する可能性がある) |
まとめ
移動平均線の基本を説明しました。チャートを見る上でこの動き方が非常に重要になってきます。また、移動平均線の向きと順番も大事な要素になります。ですが、基本は、上か横か下の3つしかありません。下向きは下落トレンド、上向きは上昇トレンド。当たり前ですが、欲がこれを否定してしまうときがあります。